子どもに習い事をさせる時に私達親はたくさんの期待を込めて始めさせますよね?
いろいろな可能性を秘めている我が息子の才能を開花させたく、うちも習い事をさせてみました。しかし、本人のやる気がなくなって続きませんでした・・・。
子どもに「習い事やめたい」と言われてしまったらどうしますか?
まだ私のなかでお悩み中のテーマなのですが、今思っている事を話したいと思います。
うちのお兄ちゃんは小さい頃から音楽がかかるとかっこよく踊っていたので、「これはいけるかも!!」と思い、近所のヒップホップダンス教室に通わせました。
一度体験してみたときに本人もやる気で、「やりたい!」と言ってくれたので、幼稚園年少さんの1月からスタートしました。
母の脳裏には三代目だのEXILEだのしかありません。ひゃ~うちの息子があんな風にかっこよく踊れるようになったらどうしよ~楽しみ~(*´▽`*)
最初の数か月はとても楽しんでやっていました。
ダンスの先生は幼稚園の先生のようなほんわかとしたタイプではなくて、けっこう厳しめで「家で必ず練習してきてよ!」と上を目指すタイプでした。お兄ちゃんはそんな先生についていこうと家でも練習を頑張っていました。
年中さんの8月に発表会があるという事で、教える先生も力が入ってきていたところ、お兄ちゃんが
「発表会でたくない・・・」
と言い出したのです。
なんとか発表会は出たものの、その後の練習から「はぁ、明日はダンスの日だなぁ。休みたいなぁ」「今日練習行きたくないなぁ」と言うようになってしまいました。おそらくちゃんと踊らなきゃってプレッシャーがかかっていたのかな?と思います。レッスンではそんな様子微塵も見せないのですけど、家ではぐずぐず言っています。
なんとか褒めつつ、やる気をなくさないように声掛けして続けさせました。
だってここでやめてしまったら
嫌な事に直面すると逃げ癖がついてしまうのではないか・・・。
と思ったからです。
でも毎週毎週「嫌だなぁ・・・。」って言い続けているお兄ちゃんを見てだんだんかわいそうになってきました。ネットで『子どもの習い事』と調べると、嫌がっている時は続ける意味がないなど、やめさせるべきとの声が多数です。
そんな時に幼稚園で子育てアドバイザーの方の講演会がありました。都合よく一人のママが
「子どもに習い事ってさせるべきですか?」
と質問していました。
「必ずさせろとは言わないけど、経済的に余裕があるならやらせてあげたらいいと思いますよ。もちろん嫌がるようならやる意味がないですよ。あくまで子どもの興味を伸ばすという意味でやらせてあげてくださいね!」
との返答でした。
せっかく基本が身についてきたとこだし、今やめたらもったいないよ~って思いもありましたが、やっぱりダンスはお兄ちゃんの興味を伸ばせるものではなかったんだ・・・。と思い、やめさせてあげようと決心しました。
それが昨年の11月のことです。
そして年長さんになった今、数日前の夜ご飯の時の事です。木曜日の体育のことをぶつぶつ心配し始めました。
兄「木曜日の体育さ鉄棒なんだよ。鉄棒できないからさ~休みたい」
母「・・・。」
きた。ほらきた・・・。やっぱりだよ。
できないから、休む?
できないから練習するんでしょうがよ!
って心の中で叫びながら、この息子になんて声かけしたらいいんだろ?としばらく考えこみました。
続けてお兄ちゃんは
兄「縄跳びもできないんだよ。あんなの絶対できるわけないよ。鉄棒も縄跳びも嫌いなんだ」
母「ふん、ふん。なるほどね・・・」
まあ、でも考えてみたら、私の幼稚園の時に鉄棒できるようになりなさいだとか、縄跳び飛べるようになりなさいだとかのカリキュラムがあったかと言われたら幼稚園でやった覚えはないんですよね。しかも鉄棒や縄跳びができないからといって、社会にでて大変困るか?と聞かれたら、困りはしませんね。
でも、なんだかモヤモヤする。できないから休むって考えが気に入らない。
これはやっぱりあの時ダンスを辞めちゃった事が原因なのかな?とも思ってしまいました。
なんて伝えたらいいんだろう・・・。と考え、思いついたのがポケモン!
ついこの間、お兄ちゃんの大好きなアニメのポケモンで主人公のサトシがバトルに負けてしまったのです。お兄ちゃん、涙をながして悔しがっていました。
アニメの最後はだいたい「サトシの旅はまだまだ続く」のナレーションで締めくくられます。
サトシは苦境に立たされてもいつだって諦めずに次に向かって行くので旅は続くのです。
って熱く語ってしまいましたが(*’ω’*)
「お兄ちゃんの旅はそこで終わってしまうのか?」
とわたくしお兄ちゃんにも語り始めました。口調は優しくゆっくりと。
「鉄棒や縄跳びができなかったら、できるように頑張るんだよ。できなくてもいいから、できる努力をするんだよ。」
「サトシだって、バトルに負けてもまた頑張ろうって思うからサトシの旅は続くの!『もう負けたからバトルするのやーめた。』ってサトシが言ったら旅は終わってしまうんだよ!お兄ちゃんは旅を続けたくないの?」
誰だ・・・私誰だ??(笑)って思いながらも熱血に語ってみました。
その後、ポケモン雑誌を眺めていたお兄ちゃん、まだ見ていない放送分の予告ページを見て
「あっ。サトシ、またバトルしてる!」
とコメントしていたので、何か感じてくれたかな?感じてくれるといいなぁ~。あとはアニメを見てもらおう。と思いました。
と習い事の話から逸れてしまいましたが、習い事を中途半端にやめた事によって、この発言があったのではないか?と思ってしまう出来事でした。
なので、『習い事をやめたいと本人が言っていたらやめさせるべき』って胸を張って言っていいものなのか・・・。
逃げ癖がついちゃうんじゃないか?って疑いは払拭できなくて・・・。
でも一度落ち着いて考えてみると、お兄ちゃんはまだ幼稚園年長の6歳。
私がその時代に習い事をしていたか?って聞かれると、していないんです。始めた習い事はものになるまで辞めてはならない!という負荷を幼稚園児につけるのはやはり早いのかな?という気持ちもでてきました。
ふと思い出したのが、フィギアスケート選手の高橋大輔さんの事です。以前テレビ番組で『たくさんの習い事を始めたが続かなかった』って話していたのを思い出して、ウィキペディアで調べてみました。すると、彼の幼少期は性格的に弱くて、心配した両親に少林寺拳法、野球、アイスホッケーなどのさまざまなスポーツをやらされたが、痛いことや怖いことが嫌いでどれも長続きしなかったと書かれていました。
あのオリンピック選手が習い事を次々やめていたのです。
そして、自分の興味を伸ばせる分野だけ続けられたという事なんです!
私の幼少期の話になりますが、小学3年生のころ夏休みに水泳の短期講習に行ったところ、コーチから私の親に「すごく才能があるから育成コースに来てくれ」と誘われたそうです。親は何も取り柄のない私の才能を見つけたとその後週3回の育成コースに通わせてくれるのですが、私は水泳の練習が苦しくて、きつくて嫌でした。どんどんいい結果のタイムを出せるようになったのですが、それが私に更なるやる気を出させる要因とはなりませんでした。
最初は泳げるようになるのも嬉しかったし、気持ちよく泳げたけど、特に早く泳げるようになりたいなんて思ってないし・・・。オリンピック目指してないし・・・。
「ここで辞めちゃうの?もったいないじゃない!」
ってセリフを親からよく聞きました。
コーチや親の期待は強いのだろうけど、実際そんなにやる気のない私が続けても「いつ辞めさせてくれるかな?」って思いばかりだったのです。
だからと言って私がなんでもすぐ諦める性格か?というと好きな事はやっぱり続けられました。
自分のことも含め、いろんな事を思いだしてみると、続けさせるって事は本人にやる気がなかったらやっぱり無意味なのかな?との思いもジワジワ湧いてきています。
『できない事をすぐに諦めてしまう』のは年齢的なものもあるかもしれませんね。
できない悔しさを抱えながら頑張ってできるようになる経験を積んでいくのがちょうど今からなんじゃないかと。
「鉄棒嫌だな、縄跳び嫌だな」って気持ちを胸の中にため込まないで吐き出してくれるところがお兄ちゃんのいいところなのかもしれません。
なので、最終的な自分の考えなんですけど、「習い事を途中で辞めてしまうと、嫌な事に直面した時に逃げ癖がついてしまう」っていう考えはやめようと思います。
習い事を辞めただけで、人生決まっちゃうわけじゃないんですもんね!まだまだいろいろ可能性があります。
次、お兄ちゃんが何かやりたい!と言ってくれた時は「ホントにやる気あるの?すぐにやめるって言わないでよ~」なんて言わないでもうちょっと軽い気持ちで始めさせてあげよう!って今、心に誓いました!
あっ、始めるのに初期投資があまりにかかるなら悩んじゃうかも(*´з`)
【追記】
その後のお兄ちゃんの様子を記事にしました