私は第一子妊娠時に常位胎盤早期剥離と言って赤ちゃんが出てくるより先に胎盤が剥がれてしまう症状が起きてしまいました。
※参照 常位胎盤早期剥離を経験した日の事
緊急帝王切開になってしまって術後の痛みで苦しんだし、そもそも原因不明で胎盤剥離を発症してしまい母子ともに危険な目にあったのだから次の妊娠が怖くないはずありません。
ですが、息子が成長するにつれ「あ~。兄弟いたほうがいいんだろうなぁ。息子のために、もう一人くらいは生んであげなきゃなぁ」って義務感が強まり次の妊娠に臨みました。
今回は第一子を常位胎盤早期剥離で帝王切開になってしまった後の次の妊娠について話したいと思います。
普通分娩で産んでみたい!
ないものねだりだとは思いますが、もし、二人目を出産することがあるのならば、普通分娩で陣痛を感じて出産してみたいと思ったのです。
第一子出産直後は帝王切開になってしまったことがショックでした。陣痛というものを感じることはなかったし、私の場合は全身麻酔だったので、産声も聞けなかったし、生まれた時の子どもの顔を見ることもできなかったので、お腹に傷は残っているものの、自分で産んだ気がしなかったのです。
息子に対面したのも次の日で、保育器の中をちょっとのぞいただけだったし、退院後にじっくり我が子の顔を見た時に「こんなかわいい顔をしてる子が本当にわが子?」と冗談抜きに疑ってしまいました。
追い打ちをかけるように親族から「どっちにも似てないねぇ」と言われてしまうし・・・。
自分で産んだ感覚を味わいたい、生まれたての子どもの顔をみたい!
それに帝王切開の痛みはもう無理(+_+)というのが普通分娩で生みたいと思った理由です。
ただ、その願いは叶わないだろうとすぐに理解しました。息子の3か月検診の時にこの思いを助産師さんに話してみたのです。すると
「あなたは胎盤剥離を経験したのだから、ハイリスク妊婦となるのだし、次も一人目を出産した大学病院で出産するべきです。ですが、帝王切開後の普通分娩は子宮破裂のリスクもあるので、大学病院ではきっとやらせてくれないでしょうね。」
「でもどうしてもって気持ちがあるなら、個人病院に相談してみたらいいだろうけど、私は勧めません。」
と言われてしまいました。
インターネットで胎盤早期剥離について調べてみる
その後、胎盤剥離を経験した人は二人目どうしたんだろう?と、体験談ばかり重点的に見ていくと、出るわ出るわ怖い体験。読んでいて、「自分も一歩遅かったらどうなっていたんだろう」と、ぞっとする体験談ばかりでした。
しかも一度剥離を経験した人は、経験してない人に比べ発症率が高くなるのだとか!
私は胎盤剥離に対しての知識もほとんどなかったし、のほほんと次の子の出産なんて考えてしまいましたが、こんな話を聞いたら、次の妊娠すら怖くなってしまいます。
でも、もし第二子を産む事になるなら、設備の整っている大学病院で産もうと決心しました。
3年後に第二子妊娠
覚悟を決めて第二子を授かりました。
そして予定通り、第一子を出産した大学病院の産婦人科に通う事にしました。
私の過去の出産状況を聞いた先生は
「えぇっ?胎盤剥離だったの?」
とすごく驚いていました。大学病院だから、そういう症例を何件もみているんじゃないか?って思ってしまったのですが、その先生、第一子の出産状況をその後も詳しく聞いてきます。
カルテに残ってないのかな?と思いながらもその当時の話を詳しく話しました。
「どんな痛みだったの?」
と聞かれたので、
「モヤモヤとした持続的な痛みだったので、気になって病院に行きました」
と話したところ
「賢明な判断だ!」
と褒められました。
「あぁ。胎盤剥離かぁ。一度経験すると次に発症する可能性高くなるから、お腹の痛みには気をつけてね。何かあったらすぐ来て」
「正期産に入ったらすぐに出したいね。すぐ出したい」
と、過去に何かあったのかな?とこちらが心配してしまうほどに、胎盤剥離をすごく怖がっている様子でした。
産科医がそんな態度だとこちらも不安になってしまいます。ですが、そのぐらい怖い病気なんだろうなと実感した時でもありました。
病院の待合室で読んだ話
妊婦健診の時に産婦人科の待合室に置いてあった無料冊子を手に取って読んでいたら、ちょうど胎盤剥離を経験したママさんの体験談が書いてあったのです。
その方は3人の子どもを出産しているのですが、なんと3回とも胎盤剥離を経験していたのです!!
私の周りに胎盤剥離を経験した人は一人もいないのですが、一度経験すると、確立は高くなるというのは本当なんだ!と実感し、自分もまた発症する可能性があることを頭にいれて生活しなければならないと思いました。
気をつけたこと
胎盤剥離の原因として、交通事故などの外的刺激が要因となる可能性もあると書いてあったので、とりあえず、妊娠したら自転車に乗るのはやめました。
電動自転車で重いし、一度倒れたのなら起こすのも大変です。今まで自転車に乗っていて転んだ事はありませんが、もし、転んだのならお腹は守れません。
また、高血圧も原因となるので、塩分はとり過ぎないように注意しました。
しかし、上記のことを気を付けたとしても、一度経験しているとなりやすいというのだから、あとは痛みに敏感になるしかありません。何か異変を感じたらすぐに病院に行くのみです。
妊娠25週さっそく夜間受診
できるだけ安静に過ごしていたつもりでしたが、息子の幼稚園入園だったり、父方の祖父と母方の祖母が立て続けに亡くなったりと、慌ただしい日々となってしまいました。
それが原因かどうかは分かりませんが、妊娠25週にして激しくお腹が張るようになってしまったのです。お兄ちゃんを朝幼稚園バスのバス停まで送るのですが、その途中の坂道を上るのにもお腹が痛すぎて進めません。
しばらく休むと痛みも治まるのでただの張りだろうなぁと思っていたのですが、次の日も同じように痛み、その日はずっとお腹が痛いような気がして心配になりました。
夜10時前だったのですが、お腹の痛みが気になったので病院に電話しました。
「お腹がずっと張っているような気がします。前回胎盤剥離を経験してしているのですごく不安なんですけど・・・。」
と話すと、
「じゃあ念のため病院に来てください。先生にみてもらって安心して眠れた方がいいと思うので」
との助産師さんの対応でした。
夜間受診した際の病院の対応
NST(ノン・ストレステスト)で胎児の心拍数を調べるテストと内診で子宮頸管の長さを見てもらいました。
・NSTでは子宮収縮と胎児の心拍をキャッチする二つの器具を装着します。その結果、お腹が張っているという事はありませんでした。
・内診でも子宮頸管5㎝と言われました。なので全く問題ないと言われました。
・先生が私のお腹を触ってみても「張ってないよ」とのことでした。
助産師さんにも、「安心できてよかったですね。また何かあればすぐに連絡してくださいね」と声をかけてもらい、夜間の対応もバッチリの大学病院に通っていてよかったと思いました。
でも、ずっとお腹が痛いようなこの感覚はなに?と不安は残っていました。
胎盤剥離を経験したことが不安すぎて気持ちからお腹が痛いように感じてしまうのかな?とモヤモヤした気持ちが残りました。
結果として
第二子は早期胎盤剥離にならず、無事に予定日に予定帝王切開での出産となりました。
ただ、お腹の痛みには別の理由があったのです。
なのでわたくし、夜間受診をした4週間後に入院となってしまいました。妊娠29週の時です。そして出産後まで退院はできませんでした。
約2か月の入院。長かったです・・・( ;∀;)
その話はまた次回ということで。
※参照 子宮破裂の恐れ!二人目妊娠時子宮の傷が薄く入院となりました
最後に
友人が妊婦の時に産婦人科医の講演会を聞いてきたのですが、その時の医師が、「妊婦は箸だけ持てればいい!」と言っていたというのです。
妊婦はご飯を食べる動きができるなら、あとの運動はいらないというのです。
その話を聞いた時は私は妊娠も経験してなかったし、友人と笑いあったのを覚えています。
「えぇ~本当にそんなんでいいのかな?産む時に苦労しそうだよね」と。
でも今の私が言えることも妊婦はできるだけ無理しないほうがいいです。
妊婦は病人じゃないってよく言われますが、2度の妊娠・出産を経験して、果たしてそうかな?と思ってしまいます。
やはり妊娠している期間はしていない時よりも死のリスクは高まります。
もちろん、何もトラブルなく妊娠出産を経験している人もたくさんいるとは思いますが、妊娠しなければ胎盤剥離なんて危険な状態になることはありません。
って妊娠・出産が息苦しいものと感じてしまったのならごめんなさい”(-“”-)”
でも、私の経験談から物を申すと、こんな文章になってしまいました。
ですが、弟や妹が産まれたら、楽しい事も沢山です。一度目の出産で大変な思いをした方は、医療設備の整っている病院を選んで、日々の暮らしを無理なく過ごせば安全な出産ができると思います。
私は二人目の妊娠・出産に挑んだ事を後悔していないし、頑張ってよかったと思っています!