第一子妊娠時に身体に赤いポツポツとした主に楕円形の湿疹がたくさんでました。とてもかゆいんです。湿疹はどんどん増えていって、こちらも不安になるほどだったのですが、産婦人科の助産師さんには「妊婦さんにはよくあることなんですよ~」ってあっさり言われました。
妊娠経験した友人達は身体中がなんだか痒い事は多々あったようだけど、だれもこんな湿疹がでた人はいないようです。
そこで今回は妊娠中にでた湿疹の事について自分の経験談を交えてお話ししたいと思います。薬の事は友人の薬剤師さんに聞いてみました。
妊娠中に出た湿疹とは?
調べてみるとどうやら妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)というものでした。原因は不明だそうです。ただ、妊娠中のホルモンバランスの変化で起きる現象ではないか?と言われています。湿疹のでる部位は人それぞれのようで、腕や足、身体全体に症状が現れるそうです。
湿疹の出る時期も経験談を見る限り、人それぞれのようです。
湿疹が出始めた時期
私の場合は妊娠初期でした。
妊娠わずか6週目にお腹のおへその左横にポツンと赤いできものが一つできていました。
正確にそのポチっとしたものがいつ出てきたのかは定かではないです。1つだけできていました。そのポチッとした赤いできものはとてもかゆくて、気づけば掻くようになっていました。するとその赤い湿疹が2~3個に増えてきました。
7週目に産科の検診があったのですが、伝える必要もないかな?と先生に報告することもなかったのですが、その何日か後にあっという間に湿疹が増えました。
赤くて主に楕円形の湿疹がおへその周りに十数個ポツポツでていました。それが全部かゆい!
妊娠8週目。皮膚科を受診
大学病院の産科に通っていたので、同じ病院内の皮膚科を受診しました。
私を担当したのは医者になりたて?の私よりだいぶ若いお兄ちゃん先生でした。私の湿疹をひと目みて「最近熱をだしましたか?」と聞いてきました。熱なんて出ていないので「出ていません」と言いました。
しばらくするとベテランのおばちゃん先生がその若い先生の診察のヘルプに入って来ました。
「あら、あなた熱だした?」って同じ事を聞いてきました。「熱はでてません」とそこでも答えました。
どうやら、なんらかのウイルスで熱を出した時にこのような湿疹が出る事があるようなのです。
「妊娠しているんですけど、何か関係ありますか?」と聞くと「う~ん、分からないわ」と言われました。ベテラン先生も分からないの??
とりあえず保湿剤を塗って様子を見ましょうとヒルドイドクリームという塗り薬が処方されました。
保湿剤を塗ってみたものの
その間も湿疹がかゆい事には変わりません。しかも6週頃から始まっていたつわりが、この頃になるとひどくなっています。毎日気持ち悪いし、かゆいし、そのために眠れないしで最悪な妊婦生活のスタートです。
そして、湿疹はどんどん広がっていきます。へその周りだけだったのが、帯状に背中まで出てきました。お腹部分が湿疹の集合体だとすれば、そこから派生して上の方は胸まで、下の方はおしりや陰部などにも湿疹がでています。数えてはいませんが、赤い湿疹の数は50~100はあったと思います。
この湿疹に身体全体が支配されそうで怖くなってきました。まるで蛇のうろこのような・・・子どもの頃、怖い話の漫画で見たへび女みたいな身体になってきました。
9週で産婦人科へ
産婦人科で湿疹をみた助産師さんには「妊婦さんにはよくあることなんですよ」と言われました。やはり妊娠と関係のある湿疹のようです。
「すごくかゆいんです」と訴えても「皮膚科受診されて薬もらっているんですよね?あまりかかないようにしてくださいね」って言われるだけでした。出産と共に湿疹がなくなる人もいると聞いて、まだまだじゃないか!と途方にくれました。
10週目皮膚科を再び受診
つわりで気持ち悪くヨタヨタとしながら皮膚科を受診しました。気分の悪い人なんてめったに皮膚科を受診することはないらしく、若いお兄ちゃん先生にすごく心配されました。しかも湿疹はすごいスピードで広がっています。「これはひどい・・・」と慌ててベテラン先生を呼びに行ったのが印象的でした。だってたった2週間で蛇女に変貌してしまったのですから。
ベテラン先生にはまた、「熱だしてないのよね?不思議ね~」と言われました。
薬はアンテベートという強めのステロイドの塗り薬と前回と同じ保湿剤がでました。使い方は、ステロイドを塗った後に上から保湿剤をぬります。
妊婦にステロイドの塗り薬大丈夫?薬剤師さんに聞いてみました
私は薬の知識がないのですが、ステロイドと聞くだけで身体に悪そう・・・と思ってしまいました。しかも妊婦だし赤ちゃんへの影響はどうなのか不安です。
そこで友達の薬剤師さんに聞いてみました。
すると、「塗り薬が身体に浸透して胎児にまで影響があることは考えにくいし、使う期間も短期間だし問題ないよ」との答えでした。「かゆい湿疹なら、かきむしってさらに炎症を起こす可能性もあるし、掻き傷が痕に残る事もあるので先生に言われた通りにぬって早めになおした方がいいよ。」との事でした。
湿疹その後
ステロイドを塗り始めると劇的に良くなってきました。じとっと湿り気のあった湿疹が徐々に乾いてきました。へその周りから始まって胸や背中全体下半身まで広がっていき、太ももの裏やふくらはぎまでポツポツ広がりましたが、薬を塗る事によってかゆみもだいぶなくなりました。
妊娠13週でもう一度皮膚科を受診しましたが、治ってきているので、またひどくなるようだったら来るように言われました。
それ以降は広がる事もなく治っていく一方で、出産時にはうっすらと湿疹の痕は残っていましたが、数年も経つと湿疹の痕は一つも残っていません。
最後に
妊婦時のトラブルはまず産婦人科で相談すればよかった!と後悔しました。私は皮膚科の先生も分からないような謎の湿疹にかかってしまった事が不安でした。
身近な妊娠経験者でもこのような湿疹が出た人はいなかったので、頼れるのはネット上の経験談です。
アップされている写真を見る限り、薬を拒んでかきむしってか?ひどくした方も多いようです。私もひどい方でしたが、ステロイドの塗り薬で早めに治ししたので、かきむしりの傷を作る事はありませんでした。
傷口にステロイドは使えないそうなので、傷になる前に受診しましょうね!
妊娠中の薬への不安はあると思いますが、先生や薬剤師さんの言葉を信じるしかありません。
そして私の経験談が、今痒くて悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。